映画『インクレディブル・ハルク』はマーベル・シネマティック・ユニバース（ＭＣＵ）シリーズにおいて『アイアンマン』に続く２作品目となります。本作は天才生物学者ブルース・バナーが怒りの力を源とした最強の破壊力を持つ緑の大男ハルク誕生の経緯と苦悩を描いた作品となります。本記事はMCUシリーズ第２弾となる悲劇のヒーローの物語、映画『 インクレディブル・ハルク 』をご紹介いたします。
あらすじ
科学者のブルース・バナーは、恋人ベティの父、ロス将軍の命令を受けて人体への放射線抵抗を研究していた。ところがその研究実験中に事故が発生、多量のガンマ線を浴びたブルースは、怒りを感じて心拍数が200を越えると約2.7メートルもの巨大な緑色のモンスター＝ハルクに変身する特殊体質となってしまう。それ以来、彼を利用しようとする軍の追跡を逃れ、ブラジルに身を隠して治療薬開発と細胞の解明に専念するブルース。しかし、ふとした出来事からブルースの居場所が割れてしまい、ロス将軍によって送り込まれた特殊部隊員ブロンスキーらに包囲されてしまう。だがその時ブルースはハルクへと変身、部隊を一蹴し、間一髪のとこで逃亡に成功するのだったが…。
登場人物 (キャスト)
ブルース・バナー / ハルク
(エドワード・ノートン / 日本語吹き替え 水嶋ヒロ)
天才生物学者。アメリカ陸軍から放射線への耐性を測るという名目で依頼された実験を、ベティと共に行い、自ら被験者となってガンマ線を浴びたが、心拍数が1分間に200回を超えると緑色の大男へと変身する体質となる。その際にロス父娘を負傷させてしまい、ロスら軍から追われる身となり、5年間リオデジャネイロで潜伏生活をおくっている。
エリザベス・“ベティ”・ロス
(リヴ・タイラー / 日本語吹き替え 甲斐田裕子)
ブルースの恋人で遺伝細胞学を専門とする細胞生物学者。ブルースがハルク化した際に重傷を負ったが、一命を取り留めた。ブルースが消息を絶った後はレナードと交際していたが、ブルースを心から愛する想いを捨てきれずにいたため、彼を発見した際にはいち早く接触し、身体の治療に奔走するブルースを危険に巻き込まれながらも全力で支える。
サディアス・E・“サンダーボルト”・ロス
(ウィリアム・ハート / 日本語吹き替え 菅生隆之)
ベティの父。アメリカ陸軍将軍。5年前にスーパーソルジャー計画を再開させた責任者であり、実験失敗でハルク化したブルースによって娘のベティと共に負傷する。それ以降、実験失敗の事実の隠蔽のためにブルースの行方を捜索し続けている。
エミル・ブロンスキー
(ティム・ロス / 日本語吹き替え 檀臣幸)
非常に攻撃的で好戦的な人物。海兵隊にて数々の戦績を挙げた兵士で、ロスに召集された精鋭隊員の中でも“最強”と評される。
サミュエル・スターンズ
(ティム・ブレイク・ネルソン / 日本語吹き替え 森川智之)
グレイバーン大学の教授。自らの治療法を探っていたブルースがネットで出会い、連絡を取り合っていた協力者。
監督
ルイ・レテリエ
代表作:
トランスポーター The Transporter (2002) 監督
トランスポーター2 Transporter 2 (2005) 監督
タイタンの戦い Clash of the Titans (2010) 監督
グランド・イリュージョン Now You See Me (2013) 監督
公開情報
上映時間 : 112分
公開日 : 日本 2008年8月1日
: アメリカ 2008年6月13日
みどころ
派手な演出と泥臭い戦いが好きな方に特におススメな作品です。
感情をコントロールしないと緑の怪物になってしまうので、身近な人を危険に晒してしまう焦りが観るものの緊張感を終始演出し、時にその感情を爆発させハルクによるシリーズ屈指の圧倒的パワー、一撃必殺の肉弾戦と破壊は観ていて爽快です。かたや、エドワード・ノートン演じるブルースの悲壮感と孤独感ただようたたずまい。自らの存在に苦悩する様は印象的です。今作はハルクによる暴力と破壊描写とブルースの悲壮感と孤独感にさいなまれる内面描写がエンターテイメントとして消化された作品となっています。
この作品を最後にブルース役はマーク・ラファロに変更(諸々の事情で)となるため、前述にもありましたエドワード・ノートンの繊細な演技が観れるのは今作限りになります。
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