スパイダーマンは“親愛なる隣人”としてニューヨークを拠点に活動するヒーロー。
青年のピーター・パーカーが、特殊なクモに噛まれた影響から常人の何倍もの耐久力や怪力と俊敏性、壁を自由によじ登れるほどの吸着能力など、クモと同等の能力を有しています。
ヒーローであると同時に、軍に属していない一般人でもあるので、活動中は正体がバレないようスパイダーマンスーツを身に着けており、作品によって外見、機能の違う多くのバリエーションのスーツが存在しています。
本記事ではMCUシリーズを含めた“スパイダーマン”の歴代スーツをご紹介、解説したいと思います。
『MCU』シリーズ (演-トム・ホランド 2016年~)
ホームメイド・スーツ : HOMEMADE SUIT
トニーに出会う以前に、ピーターが自警活動のために自ら作り、着用していたコスチューム。市販の布製の水色のジャージや、赤いフード付きスリーブレスパーカーとブーツ、フィンガーレスグローブ、ゴーグル付きマスクを簡単に組み合わせて作ったものである。ゴーグルにシャッター機能があるが、これと後述のウェブ・シューターを除くと他の特殊機能はなく、正体を隠すためのものという趣きが強いコスチュームである。ピーターはトニーと出会う前までは自室の天井裏に折り畳んで収納し、ハイテク・スーツを得てからはミッドタウン高校のロッカーの下に隠したままとなっていたが、トゥームスの悪行の阻止するため、没収されたハイテク・スーツの代わりに着用する。以後の活動では着用していないものの、ベックとの戦闘での仮想空間でこのコスチューム姿となっている。
▮登場作品 : 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』『スパイダーマン:ホームカミング』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』
▮機能 : 『ウェブ・シューター』『シャッター機能付きゴーグル』
ハイテク・スーツ : HIGH-TECH SUIT
ピーターの意見や能力を参考に、トニーが数百万ドルと最先端テクノロジーを注ぎ込んで開発した、高性能スパイダーマン・スーツ。赤と青のツートンカラーを基調に、黒いウェブ模様が施されている。引っかかりを最小限に抑える滑らかな素材でできており、マスクのアイピースは、刺激物をフィルターにかける他、表情筋を反映させて絞る機能や青いディスプレイも表示される。その他、着用時に胸部を軽く叩くことでスーツのサイズを着用者の身体に合わせて調整する自動フィット機能や、スーツ着用者の位置をトニーへ知らせるGPS、着用者の体温保持と濡れたスーツ本体を自動乾燥させるためのヒーター、背部のスパイダーマークからの降下用パラシュート放出機能などが備わっている。これに加えて、トニーによって施されていた機能制限プログラム“補助輪モード(Training Wheels Protocol)”を外すとサポートAIの“カレン”が起動する。それと同時に、スパイダー・ドローンの操作、右腕に搭載された敵の居場所を追跡・盗聴できるクモ型のGPS追跡装置(Spider-Tracer)、拡張戦闘モード(Enhanced Combat Mode)、スーツ装着中に撮影した全映像の再生機能、視点に捉えた対象のX線スキャン、両脇の下からムササビのように展開することで、短時間滑空と落下中の方向転換を可能とする“ウェブ・ウィング(Web Wings)”、尋問用のボイスチェンジャー、ウェブ・シューターの各発射機能を練習するためのトレーニングコースまで、“アイアンマン・アーマー”に比肩するほどの、より多数の機能が使用可能となる。ライプツィヒ・ハレ空港での戦いでは、トニーからの貸与という形で提供されたが、その際の成果から正式に譲り受けた。以降ピーターはこのスーツを着用して自警活動を行うものの、フェリーで一般市民を巻き込む事故を起こしたことでトニーに一時没収されてしまった。だが、ピーターは独力でエイドリアン・トゥームス/バルチャーの悪事を食い止めたことで認められ、再びこのスーツを託されて自警活動を再開する。ピーターはニューヨークに現れた“ブラック・オーダー”との戦いでも着用し、科学史ツアーの事前準備時には、このスーツを敢えて自室に残したが、彼を心配したメイがピーターの鞄へメモ書きと共に忍ばせ、後に邂逅したニック・フューリー(擬態)のチームに赴く際にも着用した。ピーターのスーツケースがあったバスがドローンによって爆破されたので、破壊されたと思われますが現状は不明。
▮登場作品 : 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』『スパイダーマン:ホームカミング』『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』
▮機能 : 『ウェブ・シューター』『AI(カレン)』『ウェブ・ウィング』『ウェブ・グレネード』『電気ショック・ウェブ』『裂ける・ウェブ』『弾む・ウェブ』『ラピッドファイア』『スパイダートレーサー』『偵察ドローン』『HUD』『X線ビジョン』『ウェブカートリッジ6個収納ベルト』『パラシュート』『ボイスチェンジャー』『温度制御システム』『GPS追跡システム』『機能制限プログラム“補助輪モード”』『拡張偵察モード』『拡張戦闘モード』
アイアン・スパイダー・スーツ : IRON SPIDER ARMOR
ピーターのアベンジャーズ加入に際してトニーが新たに開発した、“アイテム17(Item 17)”のコードネームを持つスパイダーマン・スーツ。青、赤、金の配色と胸部に大きめのスパイダーマークが施されたデザイン。“アイアンマン・アーマー マーク50”と同じく全身ナノマシンで構成されており、マスク装着も全自動で行う上に、両前腕部にはより強力なウェブ・シューターが備わっており、背中からは4本のクモの足のような“スパイダー・アーム(spider-arms)”やパラシュートを出現させることが可能。このスパイダー・アームは、“拡張戦闘モード(Enhanced Combat Mode)”起動でより強力な攻撃を繰り出す。また、アイアンマンのサポートAIである“F.R.I.D.A.Y.”ともリンクしているため、トニーの指示でスーツの機能を自在に操作することもできる。さらに、小型の充電用ポッドに収めて電気によるエネルギーチャージも可能。ピーターのアベンジャーズ加入を認めたトニーが、記念として彼に贈呈しようと“アベンジャーズ・コンパウンド“の格納庫を展開して披露したが、ピーターがアベンジャーズ加入を断ったため、彼の手に渡らずに終わる。サノスの軍勢襲来時、エボニー・マウのQシップに引きずり込まれ、宇宙空間で呼吸困難に陥ったピーターを救うべく、トニーがF.R.I.D.A.Y.に命じアベンジャーズ・コンパウンドから射出、装着させた。以降ピーターによって、2度にわたるサノスの群勢との戦いで使用される。後にピーターは、メイのボランティア活動に同席した際にもこのスーツを装着したが、高校の研修旅行の事前準備時には、ハイテク・スーツと同様に自室に敢えて置かれていっている。Dr.オクトパスとの戦いでオクトパスのアームにナノマシンが取り込まれてしまったが、そのおかげでピーターの方からアームの操作権限を奪い取ることが出来たため、オクトパスの拘束に繋がった。オクトパスが正気に戻ったことで返却されたナノマシンはアップグレード・スーツに移植されたが、アイアン・スパイダー・スーツを構成していた残りのナノマシンは充電ケースの中に入れられたままであり、ダメージ・コントロール局に押収されている。
▮登場作品 : 『スパイダーマン:ホームカミング』『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ/エンドゲーム』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
▮機能 : 『ウェブ・シューター』『ナノテクノロジー』『スパイダー・アーム』『AI』『ウェブ・ウィング』『防弾』『パラシュート』『拡張戦闘モード』
ステルス・スーツ : STEALTH SUIT
通称“ナイト・モンキー(Night Monkey)”。プラハでスパイダーマン活動をするにあたり、“スパイダーマンであることを隠す”ことを目的としてニック・フューリー(擬態)が手配したスーツ。「ステルス」とあるが、あくまで隠密行動用のものであり、技術的なステルス機能が搭載されているわけではない。全身黒を基調としており、素材はナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウのスーツと似た質感で、胸部アーマーはコンバット・ドローンの銃撃に耐えるほどの強度を有しているが、ウェブ模様やスパイダーマークなどスパイダーマンを思わせる意匠は廃されている。フィンガーレスグローブ、跳ね上げ式シャッター機能付きのゴーグルなどホームメイド・スーツとの共通点も多い。ただしサイズについては、ピーターの身体にきつかった様子であった。“ナイト・モンキー”との通称は、ネッドがその場を誤魔化すための思いつきで名付けたものであったが、実際にニュース番組などでも使用された。プラハでの戦いから、ベルリンでベックの罠に嵌った末にオランダの留置場へ流れ着く場面までに着用し、最後はズボンとシューズを除いて留置場の看守に没収され、ピーターもこれを取り戻すことなく留置場を後にしている。
▮登場作品 : 『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』
▮機能 : 『ウェブ・シューター』『防弾』
アップグレード・スーツ : UPGRADED SUIT
ハイテク・スーツを参考に、ピーター自身が新開発したスーツ。ロンドンでのベック/ミステリオとの決戦に向けて新たに作成した。基本デザインはハイテク・スーツと共通であるが、カラーリングは赤と黒のツートンカラーに変更されている他、パラシュートを放出する背中のスパイダーマークが胸のスパイダーマークと共通のデザインかつ白色となった。機能面では、ウェブ・シューターがピーター自身の発明により最小化され、スーツ内蔵式となり、ウェブ・カートリッジも省略されている。また、ベックが駆使するドローン対策として電気ショック・ウェブの電圧が引き上げられている。その一方で、サポートAIやスパイダー・ドローンなどの機能は簡略化されており、ピーターは全ての機能をマニュアル操作で使用している。前述のとおり、ベックとの決戦の際に着用し、激戦で所々が破損したが、決着後は完全に修復され、ミシェル・ジョーンズ(MJ)とのデートの際に再着用する。スパイダーマンの正体が世間にバレてしまった際、ミステリオを崇拝するファンによってぶつけられたカラーボールの塗料が胸元に付着したことで後述のとおり、裏返してブラック&ゴールド・スーツを使用するが、その後メイに洗濯してもらったことで再着用する。
▮登場作品 : 『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
▮機能 : 『ウェブ・シューター』『ウェブ・ウィング』『電気ショック・ウェブ』『パラシュート』
ブラック&ゴールド・スーツ : BLACK & GOLD SUIT
ミステリオ支持者によってぶつけられたカラーボールの塗料が付着したためアップグレード・スーツを裏返しにして使用したスーツで、アップグレード・スーツの裏地となっている黒をベースにスーツの基板回路となっている金色のステッチが施されている。前述のとおり、アップグレード・スーツを裏返しているので、ウェブ・ウィングなどの機能が使えない可能性があります。MJとネッド・リーズとビデオ通話をするために、胸元にはピーターのスマートフォンがガムテープで固定されています。また、ドクターストレンジの魔術によって転送捕獲能力を付与されたウェブ・シューターを装備。送電施設でマックス・ディロン/エレクトロとフリント・マルコ/サンドマンを捕獲する際に着用し、捕獲に成功する。
▮登場作品 : 『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
▮機能 : 『ウェブ・シューター』『ウェブ・シューター(転送捕獲魔術)』
インテグレーテッド・スーツ : INTEGRATED SUIT
ハッピーの自宅でDr.オクトパスを治療後、彼から返却されたナノマシンをアップグレード・スーツに取り込んだスーツ。アイアン・スパイダー・スーツの蜘蛛のデザインが金色になっている。アイアン・スパイダー・スーツより耐久性は劣るものの、アイアン・スパイダー・スーツとアップグレード・スーツ双方の機能を持っている。自由の女神像の戦いにて使用。
▮登場作品 : 『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
▮機能 : 『ウェブ・シューター』『ウェブ・ウィング』『電気ショック・ウェブ』『パラシュート』『ナノテクノロジー』『スパイダー・アーム』
ニューレッド&ブルー・スーツ : NEW RED & BLUE SUIT
自由の女神像の戦いの後にピーターがミシン縫いで自作したスーツ。共闘したマルチバースのピーター/スパイダーマンが着用したスーツの要素を取り入れており、赤と青がより鮮やかになった色合いやシンプルな意匠はコミックの『アメイジング・スパイダーマン』のデザインにより酷似している。ハイテク・スーツから続くアイピースのシャッター機能やより小型化されたウェブシューターを備えるが、これがピーターの独自開発品なのか以前のスーツを流用したのかは不明。
▮登場作品 : 『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
▮機能 : 『ウェブ・シューター』『シャッター機能付きゴーグル』
『アメイジング・スパイダーマン』シリーズ (演-アンドリュー・ガーフィールド 2012年~)
ホームメイド・スーツ : HOMEMADE SUIT
チンピラとの戦いで素顔を隠す必要性を感じたピーター・パーカーが、ジムの壁画を参考に作った最初のスーツ(マスクとウェブ・シューターのみ)。『アメイジング・スパイダーマン』のスパイダーマンは『MCU』と同様に、体から糸を出せるわけではないのでウェブ・シューターを装備している。このウェブ・シューターはオズ・コープ社の遺伝子改造されたクモの糸を元に開発された物である。
▮登場作品 : 『アメイジング・スパイダーマン』
▮機能 : 『ウェブ・シューター』
スパイダーマン・スーツ(アメイジング・スパイダーマン) : SPIDER-MAN SUIT (The Amazing Spider-Man)
スパンデックス素材を使用してピーター・パーカーが作ったスーツであり、赤と青のツートンカラー(青が多め)を基調に、細かいウェブ模様が施されている。顔のマスクはジムの壁画のレスラーを参考にデザインされている。『アメイジング・スパイダーマン』のスパイダーマンは『MCU』と同様に、体から糸を出せるわけではないのでウェブ・シューターを装備している。このウェブ・シューターはオズ・コープ社の遺伝子改造されたクモの糸を元に開発された物である。
▮登場作品 : 『アメイジング・スパイダーマン』
▮機能 : 『ウェブ・シューター』
スパイダーマン・スーツ(アメイジング・スパイダーマン2) : SPIDER-MAN SUIT (The Amazing Spider-Man 2)
前作『アメイジング・スパイダーマン』のスーツから細かくデザイン変更があり、両目部分は黄黒から白、形も大きく丸みを帯びたものになり、スーツ全体の配色も赤が多めになる。またウェブ・シューターの発射ボタンもでっぱりのある形状から、平べったい形状になっている。初めてのエレクトロとの戦いでの電流攻撃でウェブ・シューターを破壊される。再戦時ではウェブ・シューターを磁化させて、電流が流れないように対策していた。マルチバースの影響により、MCUシリーズ『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』に再登場しました。
▮登場作品 : 『アメイジング・スパイダーマン2』『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
▮機能 : 『ウェブ・シューター』
『スパイダーマン』シリーズ (演-トビー・マグワイア 2002年~)
ホームメイド・スーツ : HOMEMADE SUIT
能力を得たばかりのピーター・パーカーが自作したスーツ。青のパンツにクモがプリントされたトップス、目元が露出したマスクを着用する。賭け試合会場でアマチュアレスラーとの勝負を行なった。
▮登場作品 : 『スパイダーマン』
▮機能 :
スパイダーマン・スーツ : SPIDER-MAN SUIT
ピーター・パーカーが作ったスーツであり、赤と青のツートンカラーを基調に、クモの糸が張り巡らされたのかのようなデザインで前のスーツより洗練されている。これといった機能は搭載されていない。『スパイダーマン』シリーズのスパイダーマンは、自身の体から糸を出せるのでウェブ・シューターを装備していない。マルチバースの影響により、MCUシリーズ『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』に再登場しました。
▮登場作品 : 『スパイダーマン』『スパイダーマン2』『スパイダーマン3』『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
▮機能 :
ブラックスパイダーマン・スーツ : BLACK SPIDER-MAN SUIT
ヴェノムなどで知られる地球外寄生生物『シンビオート』がスパイダーマン・スーツに寄生した状態。デザインはスパイダーマン・スーツと変わらないが、寄生されたことによって真っ黒に染まっている。ピーター・パーカーはシンビオートによって身体能力がさらに増大し、凶暴になっている。シンビオートは特定の周波数の音波に弱く、ピーターは鐘の音を利用してスーツからシンビオートを引きはがすことに成功する。
▮登場作品 : 『スパイダーマン3』
▮機能 : 『身体能力向上』『凶暴性増加』
関連記事紹介
アイアンマン歴代アーマー紹介記事になります。
ウォーマシン歴代アーマー紹介記事になります。
MCUシリーズを観てみたい方へのロードマップ記事になります。
映画『スパイダーマン:ホームカミング』の紹介記事になります。
MCUシリーズが観れる動画配信サービスを比較紹介した記事になります。
コメント